供給体制が整ってきたこともあり、
BMPCC4Kも三台体制に、URSA Mini Pro 4.6K G2を導入したことで
フルフレームミラーレスカメラ闘争から少し距離を置くことができ、
一安心したのもつかの間。
8月にBlackmagic Pocket Cinema Camera 6K(BMPCC 6K)が突如として登場。
世界(少なくとも私を取り巻く環境)がざわつきます。
(詳しいレビューはPRONEWS記事にも書いてあるのでそっちを読んでください)
My First 6Kとなったポケシネ6Kですが、4Kの800万画素の2倍強の
2000万画素を超えているだけあって、
動画からの切り出しがちゃんと「写真」。
ポケシネ6Kの映像は写真が動いている感じです。すごい時代になりました。
↓BMPCC6Kからの切り出し画像
さておき、EFマウントになってしまったBMPCC6K。
BMPCC4Kの時からMetabonesのSPEED BOOSTERを使ってEFマウントのレンズを
使うようにはなっていたのでアレですが、 どうしても画質が劣化してしまうレデューサー類は使わずに
ネイティブにEFマウント使えたらいいな、と思っていたのも事実。
よもや4年前、ソニーのEマウントに切り替えるために全て売っぱらった
Canon EFマウントのレンズ群を4年後に買い揃えることになるとは
未来なんてまったく読めませんね。(読めても3年までだな、と)
ただ、安易にCanonのLレンズを買い戻すのは悔しいのと
SIGMAのように後から性転換(マウント変換)ができないので
EFマウントのSIGMAのレンズで揃えることにしました。 Artシリーズよりもはるか昔から使っているくらい元々SIGMAのレンズが大好きで
ご存知のようにSONYのカメラでも使っていたくらいです。 現在所持しているSIGMAのレンズはこんなラインナップです。
一番のお気に入りは2つあって、一つが以前にもお話しした70-200mm F2.8。 キレがあるのに、柔らかい描写でポートレート系撮るのに、本当に重宝しています。
もう一つは40mm F1.4です。
フルフレームでもSuper35mmの画角(約60mm)でも 私的に最高に好みの焦点距離と写りです。
元々18-35mmと50-100mmの間を埋めてくれる距離、 ということで購入したのですが
近年発売された28mmと40mmと105mmは 設計が新しいということもあってか 美しさのうっとりレベルが以前のArtレンズよりも自分好みで、
ここ最近一番使っているレンズです。
SIGMAのスチルレンズとシネレンズの光学性能は基本同じ、
とのことなのですが
一度シネレンズのフォーカスの回転角の余裕を体が覚えると
スチルレンズは値段安くとも、やはりフォーカスオペが難しくて どうせ買うならシネレンズ、と二の足を踏んでいて
ずっーと迷っていたんですが
この執筆している2019年末、
ついに28mmと105mmのArtレンズも発注しました。 (2020年頭の撮影で必要になってしまった、という正当な言い訳)
シネレンズもいつか購入しようと思っていますが
同じ写りのレンズが二個あれば予備としても、
複数の現場が被ってしまっても マルチカムでも色々対応できるので、
先行投資かなと前向きに考えています。
とにもかくにも
このフルフレームミラーレス戦国時代、どのマウントのレンズを使うか?
ものすごく悩みどころですが
「好きなものを使えばいい」
と思っています。
映像制作マーケットにおいてEFマウントが
現状であれば間違いないとは思いますが
そもそも一眼レフ用のレンズです。
RマウントにCanonが舵を切った今、
決して安全ではありません。
さぁ、映像やるならLマウントなのか、 Eマウントなのか?はたまたRマウントなのか 結局PLなのか(所持するかどうか別として、行き着く所はこれが濃厚)。
「好きなものを使えばいい」論からすると
私は現在「所持するならSIGMA レンズをEFマウントで」という結論です。
各所でも言っていることですが、SIGMAであればマウント交換サービスがあり
マウントアダプターも出ています。(LマウントでEFやEマウントでEFなど)
SIGMAのレンズが描く画が好きならば、間違いない選択だと思います。
話が逸れました。
そもそも、BMPCC4Kをきちんと現場で運用しようとすると
重く、でかくなる、ということから
URSA Mini Pro 4.6K G2を導入した訳ですが
ここにきて、BMPCC6K(デザインもほぼ同じ)の登場。 どうやってポケシネを使いやすくするか?が
テーマとして付いて回ります。
ポケシネに付いて回る問題は
・持ちやすさ(現場で、という意味で)
・バッテリー問題
・フォローフォーカス
・液晶の視認性up
・SSDの置き場
と言ったところでしょうか それを美しく解決するソリューションを提供してくれているのが
TILTA(ティルタ)です。
※画像クリックするとTILTAのウェブサイトに飛びます
このフルアーマーガンダムのような
カメラとの一体感がたまりませんね。 今まで日本に代理店がなかったのですが
そしてそして。
私、鈴木佑介TILTAの日本アンバサダーに就任しました。
(詳しくはこちらもPRONEWSで記事を書かせていただいています★)
(RODEアンバサダーに続いて、身が引き締まる思いです、と言いながら
ブログ全然更新できていなかったので、ある種の冷や汗。。2020年はもっと書きます。)
そうした流れもあり、TILTAの魅力を伝えようということで いくつか鈴木佑介BMPCC用のTILTA オススメモデルを提案させて
いただくことになりましたので、こちらでも紹介しておきます。
↓ワイヤレスフォローフォーカス「Necleus-N」
ちなみにトップハンドルだけ付ける事もできます(推奨はしませんが)
上記の4モデルはTILTA SHOPで まさかの「鈴木佑介おすすめモデル」として購入できます!
ちなみにTILTAの最大のウリは ケージなどの専用商品はカメラが変わると使い回しができませんが
サイドグリップやバッテリー供給系などのパーツは 使い回しができる設計になっているということです。
カメラが変わっても全部買い換える必要がないのはユーザー的に
とても嬉しいですよね★
さて、アンバサダー就任記念、という訳ではないのですが
ちょうど10月〜11月に東京と大阪でBlackmagic Designのカメラに関しての
セミナーをやらせて頂きました。 それに伴い、TILTAのソリューションを使いつつ、 BMPCC6Kで1本MVを撮り下ろしたので、こちらにてご紹介させて頂きます。
撮影はBlackmagic RAW 8:1で6k 24pをベースに適宜6k50p・2.8k 120pにて。4k24p仕上げ
使用したレンズはこの4本。
Canon のAPS-C用のEF-Sのレンズは意外かもしれませんね。 私も使うとは思いませんでした。 (理由は手ブレ補正の相性がよかったからです) 8割方はSIGMAのレンズを使っていますが、 ジンバルワークと演奏シーンのクイックな
手持ちワークはCanonのEF-Sレンズを使っています。 SIGMAのレンズとほかのレンズは共存が難しいのですが、
カラーグレーディングでうまくバランス取りました。
一応様々な状況でのテスト撮影の目的もあったので
大きく4つのパートに分けて撮影を行いました。
セミナーからの抜粋ですが、資料をシェアしておきます。 BMPCC6Kの性能の素晴らしさを感じていただけると思います。
まずはスタジオパート(演奏シーン)
ドラマパートでのフォーカス送りをNucleus-Nanoで操作
2.8Kのセンタークロップを逆手に取って撮影
ナイトシーンはDaVinci Resolveのノイズリダクションでカバー
↓ノイズリダクション/グレーディング前
↓ノイズリダクション・グレーディング後
撮影のBTSをFUJIYA AVICの鶴田さんが制作してくれたのでシェアします。 よかったら見てくださいませ。(完全に夏の思い出)
ちなみに今回のカラーのテーマは
「あの頃夢見たフィルムルック」の再現でした。
なんか懐かしい「どこかで見たあの感じ」です(伝わるかな)
ビデオサロン12月号のスモールシネマカメラの特集記事の巻頭でも
使った言葉なのですが、
昔憧れた「あの画」をやっと作れるようになった、というのが
私がBMPCCを手にして、使って、楽しいと感じる一番の理由です。
ここで少しカラーグレーディングの話をしましょう。
DaVinci Resolveを触るようになって2年半が経ちました(私の話)
各種メディアで執筆したり、喋ったり、実践した効果もあってか時代の流れか
かなりDaVinci Resolveの使用人口が増えたと思います。
You Tubeなどにもチュートリアル動画も増えてきて
グレーディングを勉強する人たちがしやすい環境になったとも言えますが
「やっぱり 何していいか
よくわからないんですよね」
という人が結構多いです。
グレーディングは「作りたい画」がある前提で
ではどうノードストラクチャーを作るか、という話になります。
人にカラーを教える時、いつもここからスタートします。
考え方を少しだけシェアしておきます。
昨年から引き続き、ソニーのαアカデミーなど
人前で教える事が多かった2019年でしたが、
今年は結構カラーページの
パーソナルトレーニングの依頼が多く、たくさんの方が
我が作業場にてカラーのトレーニングを行いました。
(遠くは兵庫からのお客様が!)
お客様の要望に合わせた内容でトレーニングメニューを作成
助手の皆さんを集めて集団勉強会(家の草刈りを手伝ってもらう条件だったり)
そんな流れもあってか、今年の夏に
DaVinci Resolve 16の認定トレーナーになっちゃいました。 (9年ぶりに参戦したInterBEEでトレーナーやったっけ)
随時パーソナルトレーニングのご相談お待ちしております (メールください ys_kitchen@me.com) 最近有象無象に認定トレーナーが増えてきているので、 その名前自体に価値があるかは懐疑的ですが、価値は自分で作ります。
とはいえ、なかなか
東京方面までこれないよ、という全国の皆さん
ここで告知!
2020年2〜4月、
全国カラートレーニングツアーやります! Supported by 銀一
広島・福岡・名古屋・仙台・東京にて
・ゼロから学ぶDAY1
・演色テクを学ぶDAY2 本気の2DAYトレーニングになっています
授業料は1DAY @ 30000円(東京は35000円)ですが、
控えめに言って超安いです(実際の受講者の声) 実戦で使えるテクを実践しながら学んで頂きます。
テキストと素材はプレゼント。家で復習できます。
本当に損はさせないので、ぜひ飛び込んできてください。
今のうちにカラーは身につけておいた方が良いスキルの一つです。
今回のトレーニングは
最小催行人数6名からなので、
人数満たないと催行されない上、
「この地域は集まらないな」と判断したら、
おそらく「次はありません(爆)」
なので、次は待たずに今来てください。
申し込みはコチラから!
さておき、
まぁ、BMPCC6Kの登場により
気づけばBlackmagic Designのカメラに良い意味で振り回されて一年でした。
周りは相変わらず、打倒ソニーの旗の下,
CanonとNikonがミラーレスカメラのゼロサムゲームを繰り広げ、
Panasonic と SIGMAは 「イチガン動画」から「スモールシネマカメラ」へと
打倒ソニーみたいな感じで S1Hやfpなどを市場投入。 ここでも「キレイな動画」と「美しい映像」が
定義化されている「びでおぐらふぁー」という肩書きですが
「美しい映像」を作ろうとすればするほど
絶対に一人じゃできなくなります。
シネマカメラを使うほどにそれを感じます。
やはり映像はチームでやるもの。
仲間は大切です(助手たちに感謝!)
それよりもみんな機材疲れをしてきた感じがある2019年
そろそろカメラに食傷気味なので
良い意味で情報を取捨して
「誰が使っているから買おう」 「スペックが良いから買おう」
ではなく
「好きだから買おう、使おう」
という事で良いのだと思います。
手にするために足を運ぶ(経験)
使えるようになるためにお金を使う(勉強)
それを武器に稼ぐ(結果)
失われかけていた当たり前のことが
やっと戻ってくるのかな、という期待をしつつ
BMPCC4K/6K/URSA を買って 私 幸せです!
とだけ言っておきます。
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